インフルエンザ(ウイルスの方)の季節がもう近いですね。ここ数年、毎年のように「インフルエンザの流行が例年より早いです!」という話を聞く気がします。
小さな子供のいる我が家でも、毎年インフルエンザの予防接種をして気を付けていますが、それでも子供がインフルエンザに掛かる年もあればそうでない年もあります。
今回は予防接種をしているにもかかわらずインフルエンザに掛かったけど症状が軽かったよ、というときの体験も踏まえて、インフルエンザと予防接種についてまとめました。
インフルエンザとは
まず冬に流行るインフルエンザウイルスについてざっとまとめ。
- インフルエンザウイルスによる感染症
- 一般の風邪よりも重くなりやすく、特に高齢者・小児が危険
- 日本では毎年11月下旬ごろから流行
- インフルエンザウイルスにはA、B、Cの3型あるが、流行するのはAとB型
- ウイルスが常に変化している
- 香港A型(H3N2)、ソ連A型(H1N1)& B型の3種のインフルエンザウイルスが世界中で流行中
高齢者では、インフルエンザに罹り弱る→2次感染(肺炎など)で最悪死に至ることがある他、子供ではインフルエンザ脳症が起きることもある怖い病気です。
参考:国立感染症研究所 https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/219-about-flu.html
インフルエンザの予防接種を打つとどれくらい防げるのか?
さて毎年流行るインフルエンザ、それに合わせて高齢者や小さな子供がいる家庭では、インフルエンザの予防接種を勧められます。
高齢者の場合は、予防接種を割引で受けることも出来ます。
しかしそもそもインフルエンザの予防接種を受けたからと言って、インフルエンザにかかることを必ず防げるわけでは無いようです。
下記引用です。
「平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」の報告では、65歳以上の老人福祉施設・病院に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています。」
高齢者で34~55%の発症を阻止したと推測されるデータがあるようです。逆を言うと、予防接種を打っても5~7割の人がインフルエンザに罹ったということになります。
参考:厚生労働省ホームページhttp://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
下記のインフルエンザの予防接種を作っている会社では「最終的な感染者が6割減る」と思われる記載しています。やはり予防接種=かからなくなるわけでは無いようです。
参考:アステラス社ホームページhttps://www.astellas.com/jp/health/healthcare/influenza/basicinformation07.html#information03
インフルエンザの予防接種により症状が軽くなる?
じゃあ打ってもインフルエンザになるのなら、予防接種は必要ない?いえいえ、インフルエンザの有効性に関する記述にはこうあります。
「我が国においても高齢者の発病防止や特に重症化防止に有効であることが確認されています。」
「予防接種を受けないでインフルエンザにかかって死亡した人の82%は、予防接種を受けていれば死亡せずに済んだことが報告されています。」
乳児に対しても「インフルエンザの発症を予防することや、発症後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。」
参考:厚生労働省http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
重症化防止に有効、つまり罹っても症状が軽めですむかも、ということです。
インフルエンザは普通の風邪と違い重症化が怖い病気なので、その重症化がし難くなるというだけでも予防接種をする意味があります。
この重症化を防げるかどうかにも個人差はあるようですが、少なくとも我が家は予防接種を打っているおかげか軽く済んだ年が多いです(後述)。
インフルエンザの予防接種ガイドラインまとめ
残念ながらインフルエンザ予防接種の効果は短く、毎年摂取する必要があるそうです。インフルエンザ予防接種の仕方についてまとめると下記のようになりました。
- インフルエンザの予防接種から免疫がつくのに2週間かかる
- 予防接種の効果は5か月ほどで切れる
- そのため1シーズンに1回(毎年)予防接種が必要
- 13歳未満には2回の接種が推奨されている
- 法的には生後6か月から接種可能
- まれだが副反応が出る事あり
- 発熱などの場合は接種不可
参考:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
https://www.astellas.com/jp/health/healthcare/influenza/basicinformation07.html#information03
子供のインフルエンザの予防接種:2回?1回?お値段は?
さて子供のインフルエンザ予防接種、しておいた方がいいのは分かったけど、実際問題お金もかかりますよね。
接種のガイドラインとしては、6か月以上の乳児から接種可能、子供(13歳以下)は2回の接種が必要です。
だた、これはあくまで日本でのガイドラインであり、例えばアメリカ予防接種諮問委員会(ACIP)勧告によれば9歳以上は1回の接種で良いそうです。
生後半年~9歳のお子さんに関しても、もし過去に2回予防接種を受けていた場合には、翌シーズンは1回で良いそうです。
小児科によってはこのアメリカのガイドラインで十分と考え、無理に2回接種を勧めない小児科さんもあります。
参考例:http://www.geocities.jp/suzukids2013/ccc_.html
予防接種のお値段もお医者様により若干異なります(関東では3500円くらいが多いようです)。この辺はママ友ネットワークを活用して地元情報を調べると良いかと思われます。
ちなみにニュージーランドで我が家がかかっているホームドクターも上記アメリカ基準のようで、毎年インフルエンザの予防接種をしている息子は9歳未満ですが今シーズンは1回で十分と言われました。
ニュージーランドでは高齢者と妊婦さんならば補助金でインフルエンザの予防接種が受けられますが、それ以外(子供含み)は一回25~35ドルのようです。
予防接種で症状が軽い?インフルエンザだと分かりにくい?
我が家は子供二人、関東に在住時はすぐそばに高齢者の親戚もいたので、一家で毎年インフルエンザの予防接種をしていました。
インフルエンザに罹った年とかからなかった年がありましたが、かかった年も、症状は軽く済んでいます。
どれくらいかというと、発熱が37度台で、2~3日で熱が下がる。鼻水はたくさんでる。といった感じの症状でした。
本気のインフルエンザだと、大人でも39度の熱が出ます。お子さんでは40度の熱が1週間、少なくとも5日間くらいは続きます。
それに比べると、我が家では症状が軽く済んでいます。インフルエンザ予防接種のおかげだとするならば、接種しておいてよかったと感じています。
それはいいけど、熱が低いとインフルエンザだと分かりにくい、と思いますよね?
我が家の場合は発熱が37度台と軽いため普通の風邪のようだったのですが、それでもインフルエンザを疑う症状がちゃんと出ました。
それは「だるさ」。37度程度の発熱の割にはびっくりするほど「カラダがだるい」「筋肉痛」などの症状が出ます。発熱前のふくらはぎのだるさとか半端なかったです(主人の体験談)
加えて、発熱の翌日くらいから鼻水が本当にどろっどろ大量に出る(子供達体験談、(笑))。
これに加えて「インフルエンザの流行っている季節」という条件も合わさり、医者に受診すると→インフルエンザの検査→陽性 と確定されました。
ですので、インフルエンザの予防接種を打っていると熱などの症状は軽いですが、他の様子や周りでの流行度をみて、「あ、インフルっぽい」と思ったらきちんと診断してもらうと良いと思います。
ちなみにインフルエンザだと診断されれば、解熱後3日間は幼稚園や学校への登校も禁止です。症状が軽い分、解熱後2日目くらいでぴんぴんしているのですが、移さないためにも自宅待機が重要です。
余談1:インフルエンザ 型や年により症状が軽い場合も
実は一昨年、関東在住時のことですが、息子の幼稚園でB型のインフルエンザが流行りました。しかし不思議なことに、このインフルエンザは「最初に熱が上がりにくい」「検査で見つかりにくい」インフルエンザでした。
子供が38度くらい発熱→小児科へ行くものの「インフルエンザ陰性」→2~3日後子供の熱がさらに過熱40度に→再受診で「インフルエンザ陽性」→その後1週間熱は続いてやっと治る
この様な流れでインフルエンザと診断されるまでに時間がかかるスロースタートなインフルエンザが流行った年がありました。
その前の年には(同じく関東)、B型が流行りましたが「38度くらいまでしか熱が上がらないのに、小児科に行ってみたらインフルエンザ陽性」というケースが相次ぎました。
どうもその年の流行りが若干違うのか、年によってインフルエンザの症状の傾向が異なっていました。
個人的には、インフルエンザが幼稚園や保育園で流行りだして、自分の子供が風邪をひいたら、もうインフルエンザだと覚悟した方が良いと思います。
そして周りに移さないためにも速やかに隔離・受診・看病してあげるのが一番だと思います。
余談2:卵アレルギーの息子の予防接種
実はインフルエンザの予防接種は製造の段階で鶏卵を使用しているものが多いです。そのため、卵の成分が若干含まれており、卵アレルギーだと接種できない場合があります。
接種できないのは、アナフィラキシーショックが起きるほど強い卵アレルギーの場合です。
逆に、卵でじんましんが出る程度の卵アレルギーならば、主治医に相談のうえで接種可能な場合がほとんどです。
我が家の息子も卵アレルギー持ちで、一番最初の予防接種はドキドキしながら行いました。
息子の卵アレルギーの症状としては、主な物がじんましん&大量に誤飲すると下痢くらいで、アナフィラキシーショックになったことはありませんでした。
そのため、接種は可能と判断され、まず通常の予防接種の1/4量だけ接種して様子を見ました。その後アナフィラキシーショックは大丈夫そうだったので、残りの3/4量を摂取しました。
結果として、予防接種後にじんましんは出ました。お腹に1カ所、顔に2カ所くらいポツポツとじんましんが出ました。ここは彼にとって卵を食べた時もじんましんが出やすい場所です。
あと、予防接種した場所は通常より若干赤くなった気がします。しかしそれ以外に重大なアレルギー反応も副反応も無かったので、翌年からは普通に予防接種を行いました。
まとめ
以上、これからの時期が怖いインフルエンザとその予防接種について、体験談も交えてまとめてみました。
インフルエンザの予防接種、一人3000円でも一家4人だと…美味しいものが食べれるお値段になってしまいますよね。
それでも小さい子供の重症化が怖いので、少なくともお子供が小さいうちは予防接種は行うのが我が家の予定です。並行して体力もつけていきたいですね。頑張れ免疫!
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